『誰でもできる仕事だからこそ、誰がやったかがはっきり分かる』
これは喜多川泰氏の本、「いただきます。」に書かれていたことで、
わー、本当にその通りだと思ったので記しました。
全ての仕事に当てはまるのではないかと思いましたので。
ペットシッター業を簡潔にいうなら
ペットシッターの仕事の基本は、飼い主様の留守中に訪問し、できるだけ普段に近い形でお世話をすることで、環境を変えないというのが大きなメリットといえます。
給餌やトイレ掃除、水の交換、健康チェック、報告書の記入・送信が基本業務となり、さらに、ご自宅の鍵を預かるという責任も伴います。
そのため、信用を得ることが重要であり、信用してもらうための情報発信も不可欠。
お世話を開始するまでのお客様とのやり取り、事務能力、コミュニケーション能力は必須ですが、社会人としての一般常識があればそれほど難しいものではありません。
加えて、営業力や表現力があれば、ペットシッターとしての基本的な条件はクリアできます。
ですが、現場での業務そのものはシンプルで、小学生でもできるような内容です。
だからこそ、この一見誰にでもできるシンプルな業務を「誰がどういう意図をもって行うか」によって、結果にかなり違いが生まれるのでは?と私は考えています。
簡単な仕事だからこそ、個人差(シッターの個性)が大きく出るということです。
取り組む姿勢や意識次第で、その価値や質が大きく変わる可能性を秘めているのです。
Mojo Mojo流
Mojo Mojoのペットシッター業務は、開業当初からの私自身の経験や得た知識、技術、挫折、メンタルの変化、さらには社会環境の変化を反映しながら進化してきました。変化して当然ともいえます。
今の私が特に意識しているのは、「場を読む」ということです。
この「場を読む」には主に3つの側面があります。

- 飼い主さんから得る情報
これは単に会話やメールなどのコミュニケーションを通じて得た物理的な情報だけではなく、飼い主さんの選ぶ言葉や雰囲気などが内包する声なき声や背景を読み取ることを意味します。 - 空間のエネルギーを感じ取る
「家は情報」ということ。
ここで注目するのは、家にある物体や品々のことではなく、その空間が発している情報やエネルギーです。
端的に言えば、空気の密度のような漠然としたものです。
これは決して特別な能力ではなく、日常的な観察や感覚を研ぎ澄ますことで誰にでも可能なことだと思います。
氣のようなものを感じ取るということです。
<余談になりますが、私の経験談です>
だいぶ前のこと、とある仕事先に伺った際に、首の裏側に強烈な違和感(ざわざわ、もやもやしたもの)を感じたことがありました。
その時は熱中症?と思ったのですが、後日、どうやら霊の類に一時的にとり憑かれたらしいということがありました。
霊は首の後ろから出入りするといいますよね。
翌日からこれでもかっというほど全身に塩をまぶして仕事をしたのですが、怖かったです。(苦笑)
こちらのお宅の状態というのが、長期ご不在のため、雨戸が締め切ってあり、太陽光が入りづらく、換気もしづらい状態でした。
おまけにそこの猫ちゃんも凄まじく凶暴で、、、。(;´д`)トホホな経験でした。
今にして思えば、猫ちゃんが凶暴になった理由も分かる気がします。
これは極端な例で、おっかない事例ですが、もっとライトな意味でも一般的に家や部屋はそれぞれの固有のエネルギーをもっているように私には感じられるのです。 - 動物たちが発するエネルギーを読み取る
彼らの表情や動き、体質や性格から情報を得るのはもちろんですが、動物達も飼い主さんや家の影響を大きく受けていますので、これらの情報を総合的に取り入れ、
「今、この場で私がどうするのが最適なのか」を無意識のうちに考えながら、お世話やケアという形で表現しています。
場の情報をインストールして、私というフィルターを通すことで、他のシッターと同じことをしているように見えても、実際には違うアプローチが生まれます。
誰でもできるシンプルな仕事だからこそ、誰がやるかによって違いが生まれる。
この視点と感覚を大切にしながら、日々ペットたちと向き合っています。
ですから、相性はとても大切だなと思っています。
誤解のないように添えますが、私はスペシャルです!ということを言いたいのではありません。
おそらく多くのシッターさんが同じようなことをしているはずで、私の感覚を言語化してみましたということです。
安心感の提供に欠かせない「安定感」
近頃、特に意識していることは、ご縁を持たせていただいたお客様と動物たちの幸せです。
そのために安心感をいかに提供できるかということに重きを置いていて、安心感を提供するためには、私自身が整い、安定していることが大事だと考えるようになりました。
50代半ばにもなりますと、このことを自然に思えるようになりました。
幸せへの感度が繊細になり、上がってくると、個の幸せのみに留まらず、社会全体のステージがあがるといわれています。
私を選んでくださったことへの純粋な感謝はもちろんとして、何かしら役に立ちたい、サポートさせていただきたいという思いが、自然と醸成されてきたように思うのです。
仕事のやり方として「見せ方」も大事ではあるけれども、
お客様の満足を考慮しつつ、自分の満足感、充実感を第一に考えることが結果的に良い仕事につながるということ。
これが、近頃よく言われる『好きを仕事にする』ということなのかもしれません。
自分を優先させれば、関わる人たちにも自然と満足してもらえる、この感覚。
このことをもっと早く教えて欲しかったですし、早く気付きたかったです。(笑)
まぁ、その気付きのタイミングも必然ではあるのですけどね。。(^_-)-☆
