動物たちの深い懐に触れて思うこと

ペットと過ごす日々は、私たちにたくさんの喜びと癒しをもたらしてくれます。
彼らの無邪気な仕草やその姿、存在してくれるだけでどれほど心を救われてきたことか。。
彼らはただ可愛い存在ではなく、私たち人間をより豊かにしてくれるかけがえのない存在です。
ですが、人の近くにいる動物たちはそれ以上の存在なのではないかと私は感じています。
今は積極的活動はやめてしまいましたが、十年以上猫の保護活動をしながら、またペットシッターとしてさまざまな動物たちと関わってきて感じたこと。
それは、私たちが想像する以上に動物たちは大きな愛と覚悟をもって、
人に深い学びをもたらしてくれているのではないか。
そんな思いを強く抱くようになってきたのです。
生と死のはざまで、彼らが教えてくれること

たとえば、ペットが重い病気になったとき。
私たちは治療法を考え、どうするのが最善か悩み抜きます。
一般的には、「ペットには選択肢がない」と言われることが多いですが、
私はこう思うのです。
「実のところ、彼らはすべてを理解したうえで、私たちに選ばせているのではないか?」と。
命に関わる選択を私たちが担うということは、それ自体が厳しく大きい学びの機会です。
生きるとはどういうことか。
命とは何か。
そうした本質的な問いに向き合うことで、私たちは人として成長を促されているのかもしれません。
どんな選択も受け入れる、静かな覚悟

どんな選択をしても、彼らはそれを受け入れる覚悟をもって、静かに私たちを見守ってくれているように感じます。
まるで「あなたが考え抜いたのなら、それが最善だよ」と語りかけるように。
その姿はとても穏やかで、深い信頼と愛に満ちています。
「適わない、とても適わないよあなたたちには」と、思ってしまうのです。
看取りの場面で、どんなに辛そうに見えたとしても、彼らはその奥にある深い魂のレベルで、私たちを見つめているのではないかと。
もしそうだとするなら、見送る私たちもただ感情に溺れるだけではいられません。
彼らの静かな願いに応えられるようになりたい、応えなければと思うのです。
鏡のように、私を映す存在

ペットたちは、ただのパートナーでもなく、単なる家族の一員だけでもなく、時に私の「導き手」となってくれる存在です。
彼らの行動や反応は、まるで私自身の在り方を映し出す鏡のようでもあります。
普段どんなふうに接しているか、どんな気持ちで一緒にいるか、そこから、自分自身の在り方に気づかされることが多々あります。
これは人との関係にも通じることですが、それはペットとの関係にも当てはまるはず。
人間と動物の違いなんて、高い視点から見れば大したことではないのかもしれません。
すべては「鏡」
そう思いませんか?
出会いの意味を見つめなおす

ペットたちは、「可愛い」「癒される」だけの存在ではありません。
彼らとの出会いには、きっと何か意味があるのだと思います。
偶然ではなく、私たちに何かを教え、何かに気づかせるために現れてくれているのではないでしょうか。
彼らとどう向き合うか、どんな選択をし、どんな愛を注ぐか。
それは、自分をどう生きるのかという問いにもつながっていきます。
動物たちの深く広い懐に目を向けると、何気ない日々の何気ない出来事が
より豊かで尊いものに感じられるかもしれません。
もちろん、いつもいつもこんなセンシティブなことを考えている訳ではありませんが、時々想像を逞しくして、ペットたちとの関係に想いを馳せてみるのも良いかもしれません。
見えない世界を感じてみる

この世界は、私たちが知覚できるものよりも、知覚できないもののほうがずっと多い。
そんなふうにも言われています。
その視点をもつことで、現状や世界の見方、自然との関わり方も変わってきます。
動植物に対する理解が深まり、新しい気づきや発見もあるでしょう。
「なぜ私はこんなことを書きたくなるのだろう」と、ふと考えてみると、
根底にはこんな↓↓↓思いがあるのかもしれません。
――人間よりも、動物や植物たちのほうが、魂のレベルでは高いところにいるのではないか。――
私たちは、知らない内にいろいろなものを身にまといすぎてしまったのかもしれません。
でもそれは時間はかかっても気が付くことで一つ一つ手放していくことはできます。
本当は誰もが、朗らかで、優しく、調和のとれた世界を望んでいるはずです。
実現しないことを私たちはイメージできるはずがないので、希望は持っていたいと思います。
動物に関する問題もたくさんあり、時に腹立たしくなったりしますが、それって全て、本当に全て私たち人間がつくってしまったことです。
動物たちが問題なのではありません。
写し鏡なんですから。
私たちが抱える問題が動物たちを通して目の前に現れただけです。
それすら何も言わず受け入れる動物や植物たちの懐の深さって、、、。
やはりあなたたちには適わないと私は思ってしまうのです。
人が自ら気付き、自分で自分を救わない限り、動物たちを救うことなんてできないのかもしれませんね。
だからこそ、今日も彼らと一緒に過ごす一瞬を、丁寧に味わいたいと思うのです。
最後までお読みくださいましてありがとうございました。