先日、お客様のお友達のワンちゃんのことでご相談を受けました。

17歳のトイプードルが、急に身体を触られるのを嫌がり、触れると飼い主に「ウーッ」と唸るようになったそうです。

皮膚は赤く、痒いのか痛いのか分からない。
病院ではステロイドを処方されたけれど、最近はあまり効かなくなってきたとのこと。

私は直接その子と会っているわけではありません。
お客様から間に立って相談を受け、AIも使って幅広く情報を集め、飼い主さんに現状の捉え方と対処法の選択肢をお伝えしました。

お客様が以前手作り食を作っていた経験があったので、長い目で見るならその作り方を教えてあげるのもいい、ともお伝えしました。

ここから先は、もし私がこの飼い主さんと直接お話しできる立場だったら、という前提で書きます。

まず、「触ると怒る」を軽く見ない

痒みだけの問題として片付けず、

根本的な問題が潜んでいないか、獣医師に相談することを強くお勧めします

ただし同時に、今の不快感を取り除く方法も尋ねます。

原因探しと苦痛を減らすことは、どちらか一方ではなく、両方を獣医師に持ちかけていい話です。

対症療法と並行して、食事なども見直す

症状に合った療法食があれば、まずはそれを試すのが早い。

ただ高齢だと、療法食を食べてくれないこともあります。

その場合は、症状に合う食材を調べて、工夫して食べさせる。
獣医師が栄養面まで詳しいとは限りませんが、レシピを聞いてみる価値はあります。

誰かに任せきりにするのではなく、目の前のその子の好みや反応を見ながら試行錯誤する

これは避けて通れない部分だと思います。

「何が正しいか」より「今どこに力を置くか」

高齢のペットは、根本改善をじっくり進める時間が限られていることがあります。
だからといって対症療法だけで済ませていいわけでもない。

痒くて眠れない、痛くて触られるのが嫌、不快で怒ってしまう——そんな状態なら、まず必要なのは体質改善よりも「今の苦痛を減らすこと」かもしれません。

家が火事の時に、新しい家具を運び込んでも意味がないのと同じです。
まずは消火が先

その上で、対症療法をしながら食事改善にも取り組んでいく。
この順番なら、どちらも諦めずに済みます。

最後に決めるのは、飼い主さんの価値観

多少のリスクがあっても今すぐ楽にさせたいのか。

時間がかかっても薬に頼らない方法を選びたいのか。

これは正解のある問題ではなく、飼い主さんが何を優先したいかで変わります。

飼い方や住環境、その子の性格、飼い主さんとの日々の関わり方——そういう空気感は、現場に立ち会わなければ分からないことも多い。

それでも、私がこの子と接点があったなら、「今のこの子と、この飼い主さんなら、まずここからでは」という視点で一緒に考えると思います。

情報があふれているからこそ、まず目の前の子の「今の苦痛」という事実を見ること。

そして、何をやるかではなく、どの順番でやるかを整理すること。

それでも一人で決めきれない時は、まず獣医師に率直に聞いてみる。

それが難しければ、身近なペット仲間や友人に相談してみるのもいい。
今なら、AIに対話するように聞いてみるのも一つの手です。

誰かに、何かに聞きながらで構いません。
そうすることで、少しずつその子に合った道が見えてきます。

ABOUT ME
西山 早苗
約12年間の会社員経験を経て、2003年に福岡市東区にてペットシッターMojo Mojoを開業。気づけば、地域で最も長く続くペットシッターの一つになりました。 23年間のシッター業務、保護活動、そしてトータル30匹を超える飼い猫たちとの日常を通して感じたこと——看取りや介護、動物たちの心身の健康、飼い主さんとの関わりで気づきを得ました。 長年の現場経験をベースに、時代の変化も取り入れながら、飼い主の皆さまのお役に立てるよう日々取り組んでいます。