ペットシッターをめざす人へ

仕事を補完する資格はどの程度必要か

ペットシッターの資格についてまとめてみました。

一般的なことはネットで情報を得られますので、今回は私がとった開業までのプロセスを主観も含めてご紹介します。

ペットシッターになるために必要な資格やプロセス、行政登録の方法については、下記のサイトに詳しく丁寧にまとめてありますので、こちらをご覧ください。

https://www.brush-up.jp/guide/sc559

BrushUP学び さんのサイトより

私がお伝えしたいのは実際にどうしたかということですので、一般的な情報はGoogle先生に教えてもらってくださいね。

結論から言いますと、行政登録をするために動物に関わる資格は取得する必要があります。
実務経験がある方は必ずしも資格は必要ない場合もあります。詳しくは開業をしようと検討している地域の動物管理センターや生活衛生課等に問い合わせてください。

自分で調べるということはとっても大切です。

資格取得はスタートラインに立つためのものであって、それほど重きを置く必要はないと私は思っています。重要なのはスタートした後なのですから。

また民間資格であれば難易度は高くありません。何を基準にどの講座を選ぶかは個々の関心によって違うと思いますのでここでは触れません。
ちなみに私は講座料の安さで選びました。開業に関わる他のこと(販促物制作等)にお金を使いたかったからです。

開業を決めた私が取った方法は次の通りです。

1.ペットシッターの資格を取る(民間資格)

ペットシッターという仕事の概要を把握するために受講しました。これだけでは開業するための具体的な情報は私には不十分でした。私が一番気がかりだったのはマーケティングとこの業種に適した具体的な営業方法だったからです。

2.現役の先輩ペットシッターさんから実務研修を受ける

机上の勉強で仕事の大まかなところはつかめたので、頭の中で自分なりに業務内容の全てを組み立ててイメージした上で、それを確認をするために現場研修を受けました。

私の描いたイメージと差違がさほどないことを確認し、これにプラスする形で「私はこうやってみよう、あーやってみよう」というアイデアも浮かぶので、ペーパー上の勉強よりも現場研修の方が私には有益でした。

3.ペットショップでアルバイト

開業前は会社員としての経験しかなく、動物が好きとはいえ、それだけでは十分な訳がない!と思っていたので、半年間だけでしたがペット業界を知るという目的でアルバイトをしました。この間、並行して開業準備も進めています。

4.創業塾を受講して開業までのノウハウを勉強

ペットシッターを開業するのに創業セミナーを受ける人は少ないかもしれません。ですが、このセミナーはかなり有益でした。もちろん、全業種向けのセミナーですのでペットシッターに特化した内容ではありません。セミナーで教えてもらった内容を自分の仕事に当てはめて組み立てていくのです。

ペットシッター業という当時はマイナー極まりない仕事でしたので講師陣もこの仕事について知っている人はいませんでした。ですが、自営業なんてやったこともなく、何から始めればいいのかさっぱり分からなかった私にはとても役に立ちました。市場調査や業界の情報収集、営業方法に売上予測、自店の強みと弱み、開業動機を自分の言葉にして文章に落とし込む作業 etc etc…

この創業セミナーはお住まいの商工会議所や商工会連合会等で開催していると思います。創業者支援には自治体が力を入れているようです。私が受講した創業塾は確か5回セミナーがあり、5,000円でした。アフターフォローもしてもらえますので、本気で開業を考えている人にはかなり有効なのではないかと思います。

創業セミナーで教わる内容は今の時代ではネットで情報収集することも可能だと思います。ただ、どの情報が自分に必要なのか、そういうことの見当が皆目つかないという人にとってはお勧めできる方法です。

上記に挙げた1~4は時系列ではなく、ほぼ同時進行で取り組んでいました。

動物に関する知識はどの程度必要なのか?

開業前は飼い主として犬や猫、うさぎやフェレットなどの飼育経験があったとしても、その時の情報はあくまでも飼い主としての情報であって、余程たくさんの頭数を飼ってきてそれなりに経験をしていなければ知り得た知識というのは偏っているものです。

ですから理想を言えばある程度のことは勉強して知っておく必要があるのですが、これはあくまでも私の感覚ですが、実際に現場に出ると例えば病気の知識であったり、詳しいしつけの情報というのはお客様である飼い主さんから求められることはさほどありません。

それよりも大事なことはお留守の間の動物達のお世話を確実にやる!頼まれたことを忠実に完了させるということが何より求められます。これがペットシッター業の本分ですから!

病気のことは獣医さん、しつけのことはしつけの専門家がいるわけですから、新米のペットシッターにハイレベルなことは求められないのです。

ですから開業してしばらくの間はそこはあまり心配する必要はないと思っています。ですが、お客様とのお付き合いも深くなり、何度もリピートして頂けるようになると信頼関係も出来てきますのでいろいろと質問を受けたり、相談されるということは生じてきます。

開業したから勉強は終わりということはありません。常に勉強はしておいた方がいいでしょう。勉強といっても幅広くやる必要はなく、自分の関心のあることからやっていくといいですね。その方が苦になりませんから。このことはペットシッターに限ったことではありません。どの仕事でも同じことがいえるはずです。

私が開業時にやった勉強は、ペットシッターの資格取得のための講座と愛玩動物飼養管理士、そして少し間を空けてホリスティックケアの勉強をしていました。あとは、断片的に気になる病気について本を買って読んだりしていました。

一番役に立つのは実際に経験したり、相談を受けた時に集中して集めた情報です。切羽詰まっていますので、目の前の動物の状態に照らし合わせながら本気で情報を集めますよね。こういう時に得た情報は自分の中に残りますし、知らず知らずの内に蓄積されて飼い主さんにいろんなことを聞かれてもある程度答えられるようになっていくのです。

スタート時は完璧でなくてもいい、走りながら身に着けていくスタイルでいいと私は思っています。実際、開業しているペットシッターが何でも知っているかというと決してそうではありませんから。(^-^;

情報収集も仕事の一部

動物に関する勉強も必要ですが、それと同じくらい需要があるのが、自分が住む地域の動物に関連する様々な情報です。一番多い質問は動物病院についてです。今でこそWebの口コミなどがありますので、それらを参考にする飼い主さんも多いようですが、気にされているのは”実のところ、評判はどうなの?”ということなのです。

開業前は時間がある時に地域の動物病院の情報や場所をチェックしておくのもいいですね。今は簡単にリストを入手できると思います。動物関連のサービスは他にもトリミングサロンやしつけ教室、ペットショップ、送迎サービスをする業者、ペットホテルなどありますので、インプットしていくといろんな場面で役に立つと思いますし、ペット業界を俯瞰する材料になるのではないかと思います。

情報収集は「資格」というテーマからは少しズレているかもしれませんが、言ってみれば資格取得も知識という情報を仕入れることですからそれほどピントはズレていないと思っています。

最後に、まとめというにはあまりに辛口かもしれませんが、ペットシッターには誰でもなれます。民間資格はむしろ試験に落ちることの方が難しいかもしれません。あ、これは言い過ぎかな(^-^; 協会ビジネスやフランチャイズがどういう仕組みで成り立っているかを調べれば分かって頂けると思います。

肝心なのは開業後です。

私がお伝えしたいことは開業した後に、いかに好きなことを仕事として続けていくかということなのです。

次回はペットシッターの適正について書いてみようと思います。

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