今回はペットシッターを目指す人と、飼い主さんにも役立つ情報です。
ペットシッターの仕事は、飼い主さんがお留守にされる際、打ち合わせ時にヒアリングさせて頂いたお世話内容を忠実に代行するというものですが、これが大前提ではあるものの、押さえておきたいポイントがいくつかあります。
とかく、ペットシッターになりたての頃は動物に関する様々なことを勉強しているので、専門性を前面に出した方が良いのでは?それが信頼獲得につながるのでは?と考えてしまいがちですが、
ちょっと待ってください。
もちろん、情報提供も大事なことではありますが、本当にお客様である飼い主さんはそれを望んでいらっしゃるでしょうか?
ペット達のお世話をさせて頂く際、基本を忘れてはならない!と、私は思っています。
その基本とは、下記の通りです。特に大切なのは、1~4番。
1.ごはん
2.トイレ
3.お水
4.動物達の表情、動き
5.留守番環境
6.安全面
1~4番をちゃんと観察し、インプットして記録を残すことで前後の比較ができますし、動物達の状態観察にはこの4つがとても重要な情報になります。
当たり前といえば、当たり前なのですが、これらに付随して色々と気付くことがありますので「ここはこうされるとワンちゃん、猫ちゃんがより過ごしやすくなるかもしれませんね~。」等とソフトにお伝えする。
伝え方も専門性全開ではなく、関係を築いた上でお伝えするとより効果的となる場合が多いようです。
立場を変えて考えると、一方的に情報をシャワーのように浴びせられても消化できなかったり、ピンとこなかったり、場合によっては押しの強さを敬遠して不快に感じたりしますよね?
ということで、まず、ごはんについて。
私が見ていくのは、フードの残量、食欲(食べ方)、食器、食べる場所、保存方法、フードの種類などです。
これだけでも、色んな情報が詰まっています。一つ一つ書くと膨大になりますので、ここでは書きませんが、項目を見ただけでも「あー、なるほど!」。と思う方はいらっしゃるはずです。
次に、トイレ。
チェックポイントは、うんちやおしっこの状態、量、色、臭い、トイレ容器のサイズ、汚れ、場所、シートや砂の種類などです。ここにも情報がぎゅうぎゅうに詰まっています。
そして、お水!
水に関しては、猫も犬も健康面に問題がなければ(多少あったとしても)できるだけたくさん飲んでもらいたいので、かなり気を付けて見ています。
ただ飲めればいいとは言えないからです!「水は薬にもなる!」という獣医さんもいるほどなのです。
まず、水の鮮度、容器の数、大きさ、汚れ(カビ・ぬめり)、水道水かそれ以外か、温度、そして飲水量など。
ここであえて一つだけお願いしたいことがあるとすれば、容器の汚れです。
これは自動給水機も含みます。
目安は、「そのお水、飼い主さんも飲みたいと思いますか?」です。
水については、少々ハードルが高いかもしれませんが、これを目安にすると色んな問題が自然と解決します。
特に猫の場合、気分屋でもありますので、楽しく飲める工夫は大事です。
それから、表情と動き。
これはペットシッターよりも、飼い主さんの方が気付きやすいかもしれませんね。ですが、数を経験していく内にシッターも他のお宅の子との比較や醸し出す雰囲気、動きで察知できるようになります。
変化を感じ取ったら、その理由を探っていき対策をします。それは病気のサインのこともあるでしょうし、ストレスサインかもしれません。
特に飼い主の皆さんは、「気のせいかな?」と思うことでも、念のため違いの理由を探ってみてください。
最後に、まとめて留守番環境と安全面について。
大人になったワンちゃん、猫ちゃんの場合はあまり心配しなくても良いかもしれませんが、誤飲、誤食するものはないか、窓や網戸を開けてしまわないか(脱走)、火の元は?ケガをしそうな物はないか、など様々ありますが、
特に配慮して欲しいのが、夏の暑さ、冬の寒さ対策です!
犬猫は丈夫だから大丈夫!必要ない!と思う方がいまだにいらっしゃいますが、そこは飼い主さんの考え方次第ですので、強くは言えませんが、間違いなく言えることは
『犬や猫、その他のペット達もガマンして耐えている』ということです。
まとめ
いいかがでしたか?
上記に挙げさせて頂いたことはすべて簡単なことばかりです。
簡単であるが故に、軽視され、見過ごされることも多いのですが、ペット達の健康の要になるのは、「ごはん、トイレ、お水、表情・動き」に尽きるといっても過言ではないと私は思っています。
この延長線上に、様々な問題が潜み、時間の経過と共に芽を出し、病気の症状やストレスサインとして表れてきます。
ペットシッターを長くやっていて、病気や健康管理、食事のことについて勉強してはいますが、やはり知識や情報は、基本があってこそ成り立つものなんだなという実感を深めている今日この頃で、決して疎かにしてはいけないポイントだと思っています。
最後にもうひとつ。ペット達にとって大事なこと。
それは飼い主さんの存在です♪
彼らはいつも飼い主さんを見つめています。けなげなまでに。
このことを心に留めておいて頂ければ嬉しく思います。(*’▽’)