ペットシッターを長くやっていると、時々出会います。

超・怒りん坊の猫。

ドアを開けた瞬間から

シャーッ!!!
ウァゥゥゥ…

威嚇、唸り声、そして鋭い目。

ちなみに、長年の体感ですが、私の怒りん坊ランキングはこうなります。

1位 猫
2位 猫
3位 フェレット

犬は意外と少ないのです。

フェレットは攻撃というより、
足を噛む遊びが大好きで…
本人(本獣?)は楽しそうなのですが、なかなか痛いです。


猫の怒りの多くは恐れの裏返しだということは、もちろん頭では分かっています。

でも、実際にその場に立つと、こちらもかなりドキドキします。
正直に言えば、緊張MAXです。

そして怒りん坊の猫の多くは、途中から怒りだすというより、
最初から警戒レベルが高いことが多いです。

ドアを開けた瞬間に「知らない人!!」
と判断されてしまうのですね。

そういう猫の場合、無理に仲良くしようとせず、
猫の距離を尊重しながら必要なお世話だけをします。

それでも怒る猫は怒ります。
だって猫ですもの(笑)


以前の私は、とにかく「双方怪我をしないこと」を最優先にしていました。
猫に噛まれると大事になることもありますし、自分が怪我をすれば飼い主さんにも気を遣わせてしまいます。

だから、しっかり準備、気合い、慎重に行動
——そんな感じで乗り切っていました。


ところが最近では、少しやり方が変わりました。

怒りん坊の猫のお世話に入る前、まず自分の気持ちを整えるようにしています。

言葉にすると「緩めながらも気を抜かない」という感じです。

少し矛盾しているようですが、
体の力は抜いて、意識だけは猫の動きをちゃんと見ている。

合気道や日本の「道」に少し似ているのかもしれません。
力まず、でも意識は澄ませておく。

そのとき、心の中で思う言葉があります。

凪。

海が静かになる、あの「凪」です。

ふと、こんな五段活用が浮かびました。

凪がない

凪ぎます

凪げ

凪ぐとき

凪ごう

……意味はよく分かりませんが(笑)

とにかく自分の心を凪にすること。

これを意識するようになってから、
不思議と猫の反応が以前より柔らかいことが増えた気がします。

だから私は、怒りん坊の猫のお世話に入る前、心の中でそっとこう唱えています。

私、凪いでる?(笑)

ペットシッター歴が長いとはいえ、こちらも生身の人間。
今でも緊張します。

頭が勝手に緊張し始めたとき、「ダメだダメだ」と打ち消そうとするとかえって身体に力が入ってしまいます。

そこで試してほしいのが、ただ自覚する。

「あ、私いまドキドキしてるな」

それだけで、すっと緩むことがあります。

猫相手だけでなく、緊張しやすい場面ならどこでも使えるかもしれません。


シッターの仕事って、思いがけないところで鍛えられることもあるのです。(^-^;