細胞に必要なものを届け、不要なものを回収する”縁の下で働く宅配便”のような存在

これまで、シニア期の猫ちゃんにとって「血流と体温」が大切であること、そして飼い主さんが情報に振り回されすぎず、心地よい距離感を保つことの重要性をお伝えしてきました。

今回は、その「日々の暮らし」を支えるひとつの選択肢として、私が自分自身と愛猫のために数年前から取り入れている「フルボ酸」という成分についてお話しします。

※これは医薬品ではなく、効果を保証するものではありません。あくまで私個人の体験として読んでいただけたら嬉しいです。

これも一つのノウハウとしてではなく、「20数年、現場で動物たちを見てきたシッターが、最終的に自分の暮らしに馴染ませたもの」というサンプルとして読んでみてください。

フルボ酸ってなに?:大地の循環から生まれた成分

フルボ酸は、長い年月をかけて植物が分解される過程で生まれた天然由来の成分です。

豊かな土壌を作るために欠かせない物質で、いわば「大地の循環の中で生まれた成分」とも言われています。

この成分の面白いところは、細胞レベルで「足し算と引き算」の両方に関わると考えられている点です。

●足し算(デリバリー)
食事やサプリで摂ったミネラルなどの栄養をつかまえて、体のすみずみに届けるサポート役のような働きがあると考えられています。

●引き算(デトックスのサポート)
体の中にたまりやすい不要なもの(重金属・老廃物等)を外へ出す流れを助ける存在としても注目されています。

私はこの働きを、「細胞の出入りを管理する縁の下で働く宅配便」のようだなと感じています。

三大栄養素だけでは体は回らない

私たちはつい、タンパク質・脂質・炭水化物といった「三大栄養素」に目が向きがちです。

もちろんどれも大切ですが、実はそれらを体の中で働かせているのがビタミンやミネラルです。

ミネラルは、酵素の働き・水分バランス・神経や筋肉の働きなど、体のあらゆる場面に関わっています。
いわば体の中の“調整役”のような存在です。

しかし猫のケアでは、「ミネラル=結晶や結石が心配」というイメージから、少し怖いものとして受け取られることも少なくありません。

もちろん過剰はよくありません。
けれど本来、ミネラルは不足してもバランスが崩れてしまう大切な存在です。

「与えない方が安心」ではなく、
“適切に巡ること”が大切なのだと感じています。

その流れの中で、ミネラルの働きを支える選択肢としてフルボ酸を取り入れる方もいます。

16歳のわが子と、フルボ酸のある暮らし

実は私自身、フルボ酸を自分と飼い猫たちに取り入れてもう4〜5年になります。

「これを飲んだから劇的に何かが変わった!」という派手な変化があるわけではありません。

それでも、長年数え切れないほどの高齢猫たちを見てきた経験から、年を重ねた猫にどのような変化が起こりやすいのかは、日々の現場で何度も目にしてきました。

例えば、わが家の猫たち。
16歳を過ぎ、いわゆる「超高齢期」に入っていますが、この年齢の猫に比較的よく見られる多飲多尿のような変化が、今のところ目立っていません。

また、この子以外の飼い猫達も結晶や結石といった泌尿器系のトラブルを不思議と一度も経験せずに過ごしています。

私は積極的な定期健診をあえてしないスタイルをとっているため、数値としてのデータがあるわけではありません。
けれど、毎日一緒に過ごし、おしっこの様子を見ている中で感じる「この子の健やかさが保たれている」という実感。

それは、特定の症状をどうこうするというより、フルボ酸が体全体の「土台」を整える役割を果たしているのかもしれないという感じで受け止めています。

「森」を見るためのサポートという考え方

シニア期のケアで陥りがちなのが、「腎臓の数値」という木だけを見て、体全体の「森」を見失ってしまうことです。

腎臓を守るためには、血液の巡り、水分循環、体温、代謝など、全身の流れが大切になります。

フルボ酸は、そうした全体の巡りを支えるサポート役のような存在だと私は感じています。

主役ではないけれど、舞台を整える黒子のような存在。そんな位置づけがしっくりきています。

最後に

フルボ酸は魔法の薬ではありません。

一番大切なのは、これまでお伝えしてきた通り、

・お部屋を温めること/腰を冷やさないこと
・水分摂取を工夫すること
・飼い主さんができるだけ穏やかであること

です。

サプリメントに限らず、今のところ「これだけで大丈夫」という魔法の答えはありません

だからこそ、暮らし全体のバランスを整える視点が大切なのだと思います。

その上で、
「日々のケアをもう少し底上げしたいな」と感じたとき。

「大地の循環から生まれた成分」という選択肢があることを知っておくと、安心の引き出しがひとつ増えるのかもしれません。

もちろん、すべての子に合うとは限りません。
体質や状況に合わせて、無理のない範囲で選択肢の一つとして考えていただけたらと思います。

私と愛猫たちの穏やかな毎日が、この記事を読んでいる皆さんのヒントになれば幸いです。

気になる方は「フルボ酸」で検索なさってみてください。