福岡市中央区にお住まいのジルちゃん。
1匹飼いで性格も穏やかな女の子ですが、出迎えだけは毎回大迫力の”お約束の出迎え”があります。(笑)

出迎えは毎回、大合唱

玄関を開けた瞬間、ドアの足元に詰めるように走り寄ってきて、顔を合わせるなり大きな声で鳴き始めます。

寂しかったのか、構ってほしいのか、留守番への抗議なのか。
理由は分かりませんが、数分間は鳴き止まず甘えてくるので、まずは気が済むまで付き合うところから始まります。

少し離れるとまた鳴き出すので、好物のウェットフードを出して、食べ物に関心が向いている間にお世話に取り掛かる、というのがジルちゃんとの定番の流れです。

日々の観察ポイント

ジルちゃんは体も小さく、あまりイタズラをしないタイプなので、部屋の乱れは少ない方です。
ただ長毛種のため、フードや毛の吐き戻しがないかは毎回チェックしています。

長く通っているとトイレの回数、お水を飲む量も自然と把握できるようになり、いつもと違う様子がないかを見極めやすくなります。

フードについては種類を固定せず、たまに変えて飽きさせない工夫もお伝えしています。

こうした積み重ねが、後々の変化に気づくための土台になっています。

発病と往診体制づくり

数年間は大きな体調の変化もなく過ごしていたジルちゃんですが、昨年、大きな病気が見つかりました。

通院と並行して自宅ケアが必要になると考え、往診対応の獣医さんをご紹介し、ケア体制を整えました。

夜間でもLINEなどで相談できる先があることは、飼い主さんにとってもシッターにとっても心強い材料になります。

投薬という現場での気づき

病気が分かって以降、お世話の際に投薬も担うようになりました。

私は動物病院で薬が出されると、必ずどんな味か確認するようにしています。
飼い猫に処方された薬をごく少量味見して、投薬方法を考える材料にしているのです。

普通はそこまでしないかもしれませんが、薬の味を知らずに飼い主さんへ的確なアドバイスはできない、というのが私の考えです。

抗生剤やステロイドは苦みが強いものが多く、ジルちゃんも錠剤で処方されていました。

当初は砕いてウェットフードに混ぜていたそうですが、猫は次第に気づいて食べなくなります。よくあるパターンです。

かといって錠剤のまま口に入れようとしても、うまく奥まで入らなければ苦味で吐き出したり、口が泡だらけになったりします。

そこでジルちゃんの場合は、いなばの「ちゅるびー」の中身、粘性の高いペースト状の部分だけを取り出して薬を包み、苦味を感じさせずに口へ運ぶ方法をとりました。

動物病院では「ちゅーるポケット」という専用商品もあります。
ただこの商品は粒が大きく好みも分かれるため、ちゅるびーの中身を使う方法に落ち着いています。包む粒が大きくなりすぎないよう、量には気をつけて仕込みます。

代用品として、少量ならチーズで包んでも良いと思います。目的は苦味を感じさせないということですから。ただし乳製品が苦手な子もいるので少量から試すのが安全です。

この方法もいずれ通用しなくなるかもしれません。
その時はまた別の方法を探します。

うまくいかなくなったら一緒に考える、というのが私のスタンスです。

投薬が長期化する際の盲点となるのが、飼い主さんのストレスです。

猫だけでなく、飼い主さんの日々のストレスも考慮する必要があると私は思っています。

いかに、双方に負担なく継続できるか。
これは家の中に入らせて頂いてお世話をするシッターならではの視点かもしれません。

大病を抱えながらも、比較的元気に過ごしてくれているジルちゃん。
その状態が長く続くことを願っています。

※この記事は、23年間・約5万件の訪問シッティングで感じてきた「現場の視点」をもとに書いています。 

ABOUT ME
西山 早苗
約12年間の会社員経験を経て、2003年に福岡市東区にてペットシッターMojo Mojoを開業。気づけば、地域で最も長く続くペットシッターの一つになりました。 23年間のシッター業務、保護活動、そしてトータル30匹を超える飼い猫たちとの日常を通して感じたこと——看取りや介護、動物たちの心身の健康、飼い主さんとの関わりで気づきを得ました。 長年の現場経験をベースに、時代の変化も取り入れながら、飼い主の皆さまのお役に立てるよう日々取り組んでいます。